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2021-09-09

VOYAGER vol.09〔DaB〕代表 八木岡聡さんからのメッセージ

ウィズコロナになろうとしている時代に、若手美容師にどうあってほしいか聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

「今は、思うようにモデルを呼べなかったり自分のやりたいことが制限されていたりして閉塞感を感じることも多々ありますよね。『成長できないのは自分の実力なのかコロナのせいなのか』と不安になっている若手美容師はどのサロンも多いと思うし、経営者としても、本来は伸びていく時期の若手スタッフが伸びていけないことに辛さを感じることもあります。ただ、経験という意味ではコロナでさえ貴重なもの。私も、長い人生の中でいろいろな波の中に身をおいてきましたが、危機的状況を自分はどう乗り越えていくだろうとワクワクしながら困難をク
リアしてきました。時代は常に変化していくもので、コロナのことでいうと、あと何年かは自分を律して感染症対策に気をつけながらサロンワークや練習しなければならない。でも、美容師として変わらないものがあるとすれば、それは顧客の「美しくなりたい」という思いに応えるために技術を磨き、クリエイティビティの高いヘアスタイルを作り続けていくことだと思います。これは、コロナがあってもなくても変わらないことです」

最後に、八木岡は力強く締めくくった。

「これだけは伝えたいのは、未来は必ず明るいのだということ。若手のみなさんには、今、目の前にあることだけでなく、『美容師として、人間としてどうありたいか』ぜひ想像力を働かせて考えてほしい。そうして目指すべき美容師像を見据えてほしいのです。大変な時代だからこそ、美容師全員で力を合わせてがんばっていきましょう!」


神奈川県出身、山野美容専門学校卒。
1995 年にDaBを開設後、ヘアデザイナーとしてサロンワークを中心に活動し、インテリア及びインダストリアルデザイナーとして器具のプランニングやデザインも手掛ける。また、化粧品の開発、ディレクション等にも従事。近著に自身のヘアデザインの思考を追った『HAIR DESIGEN 7×7デザインの方程式』がある。

(カメラマン:松林真幸 ライター:須川奈津江)

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