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2021-09-09

VOYAGER vol.09〔DaB〕代表 八木岡聡さんからのメッセージ

時代は令和へと変わった昨年、美容業界にも「働き方改革」「シェアサロン」「業務委託」など、働き方の多様化が目立った年でした。

現在も続くコロナウイルスによる環境の変化。この状況下において、これからの美容業界はどうあるべきか?この時代だからこそ問われる、美容師としてのあるべき姿とは?業界を牽引する方達の想いを、第9回目(2020年12月)の発行となった「VOYAGER」では語って頂いています。

今回は、巻頭ページを飾った4名のインタビュー記事をご紹介!美容師を目指す皆さんへ、熱い想いをお届け致します。本日は、DaB代表八木岡聡さんです♪

★この記事は、2020年12月に発行したリクエストQJ1月号別冊VOYAGERに掲載中です。全国の美容学校へお届けしておりますので、是非学校にてチェックしてみてくださいね!

変わりゆく時代で唯一変わらないこと、それは技術を磨きクリエイティビティの高いヘアスタイルを作り続けていくこと

新型コロナウイルスの影響で2020年は美容師にとっても経営者にとっても試練の年となった。DaBを立ち上げて25年。美容師であるとともにベテラン経営者の八木岡だが、今までこれほどまでのピンチに見舞われたことはなかったという。

「感染症といえば、過去にMARSやSARSもありましたが、ここまで世界的にパンデミックな状況に陥るということは、長い人生の中でも初めてのこと。未知の経験となりましたが、やはり歴史から見ても人間と感染症との戦いというのは運命なのかもしれないと感じました。美容師という仕事は、ハッピーな産業であるし、不景気には強いと言われてきたけれど、コロナという意味では、密になり人に触れながらでなければできない職業。顧客との信頼関係がより求められるようになってきたと感じています」

DaBは、緊急事態宣言の前にいち早く休業を決断したサロンのうちのひとつだ。この時、八木岡はどのような思いを抱いていたのだろうか。

「すべての決断を先手ですることの重要性を感じました。もともと緊急事態宣言の前の週には休業を決めていて、その休業期間中にセット面を減らしたりパーテーションを設置したりするなど内装工事を一気に進め再開に備えました。ただ、当時はここまで影響が長引くとは正直、考えていませんでした」

八木岡は、経営者であると同時に美容師でもある。プレイヤーとしては、1日に30〜35人の顧客を担当していた八木岡だが、再開時は1日25〜30人、8割位の稼働率になったという。1日30人という顧客の数はいずれにしても十分驚異的だが、八木岡はこう続ける。

「ただ、こうした中にあって顧客との絆の深まりを感じることができました。来店してくださる方はコロナ禍にあっても『美しくありたい』という意識でDaBを選んで来てくださる。今までの信頼関係がないとできないことです。一方、遠方のお客さまは、『あの人、コロナの影響で来られないんだろうな』と顔が思い浮かぶ場面もたくさんあり、そういった人たちに対してどうやって思いを伝えていけばいいのかは考えさせられました。また、直接ご連絡をくださり、『これを機にDaBを卒業して地元のサロンに行こうと思う』という方も。こうした方は、その地域で頑張っているお店や信頼できる後輩のお店を紹介することもありました。経営者としては問題があるかもしれませんが、人と人との繋がりを保つということも大切です」

ウィズコロナの時代に若手美容師にどうあってほしいか

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