VOYAGER vol.09〔GOALD〕代表 中村トメ吉さんからのメッセージ
では、どうすればそのような美容師になれるのかを聞いてみると、中村からは「僕は、いわゆる『美容師』にはなってほしくないんですよ」という答えが返ってきた。どういうことなのか?
「ただ、なりたい自分になってほしいというだけです。GOALD にとって、美容師というのは、なりたい自分や未来像を表現するための、ひとつの手段でしかありません。売上やスタイルランキングといった業界内の評価もまた同じです。僕たちは、それを使って、世の中にどうアプローチするかということに重点を置いています」
最後に、美容師を目指す美容学生、若手美容師に激励のメッセージをもらった。「若手美容師の中には、今の仕事がつまらないと感じている人もいるかもしれません。つらいけど、実はそれは当たり前のこと。なぜかというと、人が幸せを感じることって僕は2つしかないと思っているから。1つは、頭の中でイメージしていたことを具現化した瞬間、もう1つは、人に何かを与えて目の前の人が笑顔になってくれた瞬間です。駆け出しの美容師というのは、イメージを形にもできないし、人に与えられるものも持っていない。でも、その中でもこだわって行動できる人、例えば、掃除ひとつとっても、「どうやってやったの!?」と言われるくらいやってほしい。小さなことかもしれないし、つまらないことかもしれないけど、今の自分にできることを最大限『面白い』に変換できる一握りの人こそが、美容師として、人として伸びていくと思います」
『まずは行動を起こすこと』『理想の自分を思い描くこと』中村がいつも語る明るいビジョンは、GOALD のスタッフや顧客、そして業界関係者というステークホルダーすべてに充満しているように思う。中村は、「こういう言い方は利己的かもしれませんが、GOALD が次世代の美容師が活躍できるステージを用意しておきますよ」と締めくくった。
(ライター:須川奈津江 カメラマン:金田裕平)
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