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2019-12-09

売上やフォロワー数ではなく「お客さまに寄り添う時間」を大切にしたい -CIECA.小俣ちひろさん U29次世代美容師-

目を背けてきたモデルハントに取り組む

デビュー初月は100万円まであと少しというところまで売上を伸ばすことができました。ところが、その次の月と、さらに次の月に伸び悩んだんですよね。そのときに初めて真剣にモデルハントを始めたんですよ。モデルハントには苦手意識があって、それまで目を背けてきました。Instagramのフォロワーさんに助けられていたので、モデルハントをしなくてもなんとかなっていたんですよね。でも、いよいよモデルハントをしないとお客さまがきてくれないと感じて、頑張ることにしたんです。

先輩の頑張る姿もモチベーションにつながりました。2年上にモデルハントが得意な先輩がいるのですが、モデルハント中心で売上100万円を突破して、それから連続で100万以上をキープしていたんですよ。その先輩は目標にしていた100万円をクリアしても毎日、モデルハントを続けていました。それを見たときに、「あれだけ努力しているから、お客さまが戻ってきているし、成長できるんだ」と感じたんです。

多分、順調に集客できていたらモデルハントをこの先もしなかったでしょうし、モデルハントがきっかけで知り合い、リピーターになってくれたお客さまもいるので、やっておいてよかったと思います。

お客さまと関わる時間を大切にし続けたい

デビューから半年の9月には、新規指名130人を突破して、指名売上180万円をクリアすることができました。おかげさまで忙しくなってきましたし、アシスタントに任せる仕事も増えてきました。それでも、いつも心に余裕を持っていたいと思っています。そして、どんなに短い時間であっても、お客さまと関わる時間を大切にしたいです。今までと変わらない、丁寧な接客をすると決めています。

本当は、髪の手入れや朝のセットの仕方などお客さまに伝えたいことがたくさんあります。でもイチから全部説明していたら時間がなくなってしまうから、大切なところを重点的にお伝えしているんです。

ときどき、「仕上げの巻き方を丁寧に教えてくれてうれしかった」「教えてもらった通り自分もやってみようと思いました」という感じの口コミをいただくのですが、すごくうれしいですね。心通うやりとりを、限られた時間のなかでも続けていきたいと思います。 これからの目標は、人を惹きつけられる美容師になることです。独立したいとか、売上をたくさん上げたいというより、いつもお客さまに寄り添う存在でありたいと考えています。Instagramからの情報発信もコンスタントに続けていきたいと思っています。最近は「チョコレートベージュ」という名前で、おすすめのカラーを紹介しているのですが、こういう新しい要素を含めて、私の世界観や空気感を伝えていきたいです。

プロフィールCIECA. スタイリスト 小俣ちひろ(おまたちひろ) 山梨県出身。国際文化理容美容専門学校国分寺校卒業。Garlandに入社後、CIECA.へ。2019年3月にスタイリストデビューを果たし、デビュー半年で新規指名130人突破し、勢いに乗る。Instagramのフォロワーは約3万人(2019年10月現在)、ヘアだけではなく、コスメやライフスタイルを紹介し、ファンを増やしている。

(取材/外山 武史・撮影/菊池 麻美)

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