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2019-09-23

感謝の心を忘れずに…女性美容師の憧れをつぎつぎとかなえる土田瑠美さんのエフォートレスな仕事の仕方

一つひとつの仕事すべてにかけがえのない瞬間がある

お客さまの人生に寄り添うサロンワークが仕事の中心ですが、そのほかのすべての仕事にも、それぞれ違った魅力があります。

ブライダルメイクは、お客さまにとって一生に一度の時間を輝かせるお手伝いができます。サロンワークとは一味違う、表現力を活かせる場ですし、単純に幸せな現場におじゃまできるだけでこちらも幸せです。なによりお客さまとそのご家族に喜んでいただけるのがうれしいですね。

撮影の仕事は自分のオシャレ感度を高めるきっかけになっています。どうやったらオシャレに見えるのか、メイクの質感はもちろん、一つひとつの毛束の動きにも徹底的にこだわっています。1回1回の撮影がすべて勉強になるので、その都度、成長を感じられる仕事です。

書籍をつくるときは、編集者さんをはじめ、さまざまなかたと、一つのものを一緒につくっていくところが楽しいです。たとえばアレンジ本の場合、かわいいのは大前提なんですけれど、ヘアアレンジを楽しんでもらうことが目的でつくられています。実用書として使ってもらえるように、ご自分でアレンジするのが苦手なかたでも、わかりやすい表現にするように心がけています。

ヘアアクセサリーは、髪を触るときとまた別の脳をつかうところが面白いです。ヘアアクセサリーは、簡単につけられて、しかもオシャレであることが大事。そして、自分がつけたいと思うものをつくるようにしています。自分がいいと思わないものは、やっぱり受け入れてもらえないものなんです。

そして、こんな風に好きな仕事に打ち込むことができるのは、オーナーやスタッフの理解、支えてくれる家族のおかげだと思っています。

「憧れの女性」を見つけることが成長の近道

2019年の7月末から、独立してオリジナルサロンをつくります。これまでは大人数のにぎやかな環境でサロンワークをしていたので、しばらくはマンツーマンで、一人ひとりのお客さまと、じっくり向き合いたいです。お客さまとの信頼関係をより深めることができれば、これまでよりもさらに、撮影などの外部の仕事を入れやすくなったり、家族との時間を増やすことができたりなど、自由に時間を使えるようになると思っています。ただ、実際にオープンしてから、ひょっとしたらスタッフを増やしたりなど、働き方が変わることもあるかもしれないですけれど。

これから自分の好きな仕事をどんどんしていきたいという若い女性美容師にアドバイスをするとしたら、「憧れの女性」を見つけることを勧めたいです。私は年上の輝いている女性に憧れがあって、どうしたら近づけるのかをよく考えていました。ちなみに、目標とする女性は美容師である必要はありませんし、一人である必要もないと思います。いろいろな女性の素敵なところを参考にしていくという感じですね。

目標となる女性を見つけられると、次はいつまでに何をするという具体的な行動が見えてきます。目指したい方向をしっかりと定めて、そこに向かっていくことが大事です。私もまだまだこれから。一緒に頑張っていきましょう。

プロフィール土田瑠美(つちだるみ)さん

福岡の人気店「Switch」「Daisy」のトップスタイリストとして活躍後、2019年7月に独立。サロンワーク、ブライダルメイク、各種撮影、ヘアアクセサリープロデュースなど、その活躍は多岐にわたる。Instagramでは外国人風の「ヌケ感」のあるスタイリングが大人気で、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地からファンが集まる。フォロワー数は31万人超え。
https://instagram.com/ru0711/
http://ameblo.jp/rumirumi-rumirumi/

(文・外山武史/撮影・高松竜二)

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