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2019-11-11

人気サロンの採用担当者が語る採用のポイント「SHEA」編

根拠のない自信が自分の全てになっている子は採らない

-採用審査の段階で「これはちょっと…」とマイナスな印象を抱いてしまうポイントについて教えてください。

・「とりあえず」受けにきたのが明らかな子

「Instagramの投稿を見てSHEAを知りました」と話しながら、そのスタッフについては全然知らないという子もなかにはいます。SHEAについて表面的な情報しか知らないままとりあえず受けにきた、という子はやっぱりそれが回答に表れてしまいます。

・自分の目標とSHEAのスタンスが合致していない

受けにくる子のなかには「将来的には有名なヘアメイクになりたい」という子もいて、それはそれでいいと思うのですが、どうしてSHEAを選んだのかが疑問に残ってしまいます。自分の目標とお店のスタンスが合致しておらず、僕らとしても「それならほかのサロンのほうがいいんじゃないか」と思うような子は採らないです。

・根拠のない自信が自分の全てになってしまっている

特に男の子に多いのですが、面接で話をするなかで「自分はこうなんで」とプライドの高さを感じさせる子がいます。根拠のない自信ってときには大事ですが、それが自分の全てになっている子は採らないですね。まだまだこれからなのにプライドが高すぎて自分の可能性を潰しているなと感じます。

-早期退職された方に共通している点はありますか?

・唯一の早期退職理由は「人間関係の悩み」

これまでの早期退職者は1名のみなので共通点ではないのですが、その子の場合は人間関係の悩みが理由でした。人間関係の問題についてはスタッフ全員で考えないといけないことなので教育についての話し合いを設けましたが、早期退職者を出さない上では、やっぱりコミュニケーションが重要だと感じています。

ちょっとしたことでも話し合える機会があれば、悩むことも悩まなくてよくなると思いますし、人間関係で悩むことがないように普段からみんなが当事者意識を持って接し合うのが大切だと思っています。

現1年生の子とのバランスを見てより馴染む方を採用

-採用残り枠1名に対して最終候補者が2名。最終的に何が採用の決め手になりますか?

・ほかのスタッフとより馴染むのはどちらか

最終的な決め手はそのときのサロンの状況にもよると思いますが、基本的にはほかのスタッフとの馴染み方により違和感がない方を採用するかと思います。特に入社後に直で接する機会が多くなる1年生の子とのバランスを見て決めると思います。

「全ての問題は自分の中」という意識を持つこと

-最後に、新卒・転職者のみなさんにメッセージをお願いいたします。

就活では会社選びも大切だとは思いますがが、まずは美容師としての自分の未来を想像しながらやっていくこと。そして、何ごとも環境のせいにするのではなく「全ての問題は自分の中」という意識を持つことが大切だと思います。

加えて、学生の今やっておいた方がいいと思うのはSNSの活用です。今は自分を表現するという感覚を持っている人の方が強いので、それも練習の一つだと思って、人に見られる前提での発信をしていって欲しいなと思います。とにかく楽しみながら頑張ってください。

プロフィールSHEA代表
坂狩トモタカ(さかがり ともたか)

資生堂美容専門学校卒。AnZieで代表を務めたのち、2018年9月にSHEAをオープン。一般誌、業界誌、年間50本以上のデザインセミナーなど幅広い活躍で業界から注目を集める。2019年4月には 『#毛先だけパーマ』をエイ出版社より発売。

(取材/文・阿部夕華〈ヒャクマンボルト〉)

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